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国連人権理事会特別報告者 アナンド・グローバー氏の報告と日本政府への勧告
- 2016/03/14
1. 到達可能な最高水準の心身の健康を享受する万人の権利に関する調査報告を任務とする国連特別報告者は、日本政府の招待を受け、2012年11月15~26日の間、日本を訪問した。任務の目的は、対話と協調の精神を基本に、健康に生きる権利の実現に向けた、日本政府が講じた対策について確認することであった 。
2. この任務の間、国連特別報告者は、2011年3月11日の福島第一原子力発電所事故発生と、それに連なる出来事・緊急対応・回復・緩和の各段階においての、健康に生きる権利の実現に関連する問題について検討した。国連特別報告者は、福島県内の多数の自治体、東京、仙台を訪問した。
3. 国連特別報告者は、外務省、厚生労働省、文部科学省、環境省の政府高官、復興庁、原子力規制委員会の幹部と会合した。また、国連特別報告者は、国連機関の代表者、健康に関する専門家、学者、市民団体の代表者、地域の代表者に会った。さらに、国連特別報告者は福島県と宮城県の自治体幹部職員に会った。国連特別報告者は、今回の招待と訪問中の全面的な協力に対して、日本政府に感謝している。さらに、国連特別報告者は、任務中に、会合のために時間をさいて協力されたすべての方々に、感謝の意を表明する。